【岡山西バイパス店】シビアコンディションに該当していませんか?

こんにちは!

月曜日担当、岡山西バイパス店の逸見です!

だんだん暖かくなってきて、上着を脱いで仕事をすることも増えてきました。

とても寒い日や暑い日にはニュースなどで「厳しい」「過酷な」といった言葉を聞くことがありますが、車のメンテナンスに関連する用語の中に「シビアコンディション」というものがあります。

一度は耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、具体的にどのような状態を指すものなのかご紹介いたします!

シビアコンディションとは

シビアコンディションの「シビア(Severe)」とは、「厳しい、過酷な」といった意味の英語ですが、日本人にも耳なじみのある言葉ですね。

車にとってのシビアコンディションとは「車にとって負担の大きい使い方」を意味します。

それでは、「車にとっての負担の大きい使われ方」とはどんなものでしょうか?想像してみてください。

「走行距離が多い」「荒れた道を走る」「悪天候の中を走る」「スピードを出す」など、いくつかありますよね。

ある自動車メーカーのホームページにはシビアコンディションについて、「下記のいずれかでの走行が走行距離の30%以上の場合、シビアコンディションに該当する」としています。

※その他の自動車メーカーの見解もほぼ同じです。

・悪路(デコボコ道、砂利道、未舗装路)での走行が多い。

・雪道での走行が多い。

・走行距離が多い(目安:2万km以上/年)

・山道、登降坂路での走行が多い(目安:登り下りが多く、ブレーキの使用回数が多い)

・短距離の繰り返し走行が多い。(目安:8km/回)

・外気温が氷点下での繰り返し走行が多い。

・低速走行が多い。(目安:30km/h以下)

・アイドリング状態が多い。

いかがでしたか?悪路や走行距離が多いというのはイメージがわいた方が多いと思いますが、低速走行やアイドリング状態が多いというのは意外だったのではないでしょうか。

「買い物や家族の送り迎えでしか乗らない」「長距離を走るのは帰省のときくらい」といった方の大半は車に負担をかけているという認識をお持ちでないと思います。

ところが、実際には車に負担がかかる乗り方になっているのです。また、交通量が多く、渋滞が頻発する都市部では、低速走行やアイドリング状態も増えてしまうことから、シビアコンディションに該当する確率は高くなります。

なお、シビアコンディションとして挙げられてはいませんが、「常に荷物を積んだままにしている」というのも、車に負担をかける要素のひとつです。

重たいゴルフバッグやキャンプ用品などをトランクに積みっぱなしにしていませんか?トランクなどに常に重たいものが積まれていると、サスペンションやタイヤに余計な荷重がかかるので、車にとって負担となります。

もちろん、荷物の重量が増えることで燃費の悪化にもつながりますし、サスペンションやタイヤの劣化・摩耗も早くなります。

トランクなどのスペースの利用は、必要なときだけにしておきましょう。

「あまり乗らない」がシビアコンディションに該当する理由

「必要なときにだけ、ゆっくりと数kmだけ走らせている」そのような状態でも、車に負担がかかるシビアコンディションに該当するのはなぜでしょうか?

まず、短距離走行(チョイ乗り)を繰り返す場合を考えてみましょう。

車を構成する部品はある程度の温度まで温まってから性能を発揮します。

短距離走行の場合、各部品が適温になる前に走行が終わります。それは車にとってあまりいいことではありませんね。「車の心臓部」と呼ばれるエンジンも、ある一定の温度まで温める必要があります。

エンジンが十分に温まらない間に走行を終えてしまうと、エンジン内部の水分を蒸発させることができません。そうなると、エンジンオイルに水分が混ざり、エンジンオイルの劣化が進んでしまいます。これはエンジン内部を錆びさせる原因にもなります。

低速走行や渋滞が多い場合は、エンジンルーム内に熱気がこもり、エンジンやその他部品が高温によるダメージを受けやすくなります。特に、酷暑の渋滞は負担が増大します。

また、渋滞が多いと「ストップ&ゴー」を繰り返すことになるため、当然ながらブレーキやオートマなどの負担も増えることになります。

定期点検の際には、それらの部品はもちろん、ブレーキオイルやオートマオイル(ATF)の状態にも気を配っておきましょう。

チョイ乗りが多い場合の対策は?

買い物や送迎などで短距離走行が多い人はどうしたらいいのでしょうか?

対策としてはある程度エンジンを回すことです。完全暖機するのが望ましいため、暇なときにロングドライブをしたり、時間があるときは高速道路を利用して、適度にエンジンに負荷を与えるのも良いかと思います。車も人間と同じで、適度な負荷をかけたほうが健康でいられると言ってもいいかもしれません。

車の使い方は人それぞれですが、最近では感染症の影響もあり、遠出をしない人も増えているように感じます。近所だけしか使わない、たまにしか使わないという車でも、部品が劣化したり車に不調が出ることがあります。

早めの点検、早めの整備でいつでも安心して車に乗れるようにしたいものですね!