こんにちは、火曜日担当の鈴木です!
みなさんブレーキオイルの役割ってご存じですか?
「ブレーキオイルって何?」
「聞いたことはあるけどどんな役割があるの?」
こういった疑問にお応えすべく、
今回はブレーキオイルの役割や必要性について解説します。
目次
1.ブレーキオイル交換の必要性
2.ブレーキオイルの役割
3.交換を怠るとどうなるのか
4.交換時期の目安
【1.ブレーキオイル交換の必要性】
結論、交換は必要です!
命を預けているブレーキにおいて大切な役割を果たしているブレーキオイルは、
日々劣化していくのです!
まずは、その役割について見て行きましょう
【2.ブレーキオイルの役割】
一言でいうと、ブレーキオイルは、ブレーキペダルを踏んだ力を、
ブレーキに伝えるという重要な役割を担っています!
ブレーキのペダルを踏むとマスターシリンダーというところから油圧がかかります!
ブレーキオイルはその油圧を伝達する役割を担っています。
伝達させられた油圧は、シリンダーという部分からピストンを押し出します。
このピストンの先にいるのが、ブレーキパッドです!(聞いたことある人もいると思います!)
ピストンが押し出される事によってブレーキパッドがディスクローターに押し付けられます。
片側がディスクローターに押し付けられることで、キャリパーが移動し、反対側のブレーキパッドもディスクローターに押し付けられ、
結果的にディスクローターを両側から挟み込み摩擦を発生させ、減速させます。
つまり、ペダルを踏む力を、ブレーキを効かせるように伝えてくれるのがブレーキオイルの役割なのです!
やや脱線しますが、
1トン、2トンなどの重量がある車をペダルを踏むだけで減速・停車させることができるのはすごいと思いませんか?
これ実は、皆さんの脚力が凄まじいからではなく、皆さんの脚力を凄まじい力として伝える構造になっているのです!
ブレーキには倍力装置というものが使われていて、主に真空式というものが採用されています。
細かく説明するとややこしくなりますが、エンジンの負圧を利用して制動力を増幅させる装置なので、
エンジンを切ると倍力作用もなくなります。
脱線話をまとめると、
軽い力でもブレーキがかかるのは倍力装置というものがあるから!
倍力装置はエンジンが掛かっていないと作用がなくなるので、エンジン切った状態でブレーキを効かせようとすると
大変!
ということです!
【3.交換を怠るとどうなるのか】
ブレーキオイルは日々劣化していくと言いましたが、これはブレーキオイルの特徴や仕事をする環境が影響しています。
ブレーキオイルは水分を吸収する特徴があります。
これによりブレーキオイルの沸点が下がる、つまり沸騰しやすくなります。
また、ブレーキの使用中は非常に高温になるためその影響をブレーキオイルも受けます。
水分を吸収して沸点が下がったブレーキオイルは、この熱の影響で気泡が発生しやすくなります。
気泡が発生するとペダルを踏んだ力が分散され、ブレーキオイルの役割を十分に果たすことが出来なくなってきます。
そうするとブレーキが効きにくい・効かないといったトラブルに繋がります。
これはべーパーロック現象と言います。
教習所でも習ったかと思います。懐かしいですね。
※ペーパーロックではなくベーパーロックです!
私は間違って覚えていました!気をつけましょう!
【4.交換時期の目安】
車検時の交換をお勧めしております。
一般的にブレーキオイルの寿命は3~4年といわれていますが、
使用状況によっては時期はもっと早いです。
ブレーキが効く・効かないは安全に大きくかかわるところになりますので、
車検毎の交換をお勧めしております。
年数以外にも、色で判断することもできます。
新品のブレーキオイルは透明に近い薄い黄色をしています。
これが劣化してくると暗い茶色にだんだん変わってきます。
ボンネットを開けたところにある、タンクで確認することができるので、
気になった方は確認してみてください!
今まで交換をしたことがない方や、以前交換してから年数が経っている方は是非、
次の車検時に交換を!
もちろん車検時以外でもお受けいたしますので、お気軽にご相談ください!
P.S.
ブレーキ関係の話ですが、ABSは聞いたことありますでしょうか?
これはアンチロックブレーキシステムという言葉の略で、
急ブレーキ時もコンピューター制御によって自動車を安全に停止させる装置のことです。
急ブレーキをかけると、路面との間の摩擦力が足りなくなって、タイヤの回転が止まってしまうことがあります。
これをホイールロックといい、そのままハンドルの操作ができず、路面を滑っていってしまいます。
防止策として一般的なのが、フットブレーキを数回に分けて踏むことで停止させるポンピングブレーキです。(教習所で習った方も多いのでは!)
これはドライバーが行う操作のため、緊急時に繊細なペダルワークができるかどうかは疑問であり、
ホイールロックを防ぐことが出来ないこともあるのです。
そこで開発されたのがABSです。
ABSはコンピューターが車輪についているセンサーとつながることで、
ホイールロックが発生しそうだと感知すると制動力を一時的に失わさせ、ホイールロック発生の危険がなくなると通常のブレーキの状態に戻します。
これにより、ポンピングブレーキと同じような作用を自動で行ってくれるのです。